トップページ > 海外旅行の達人をめざして(ツアー、用語など) > お金(外貨)の両替・換金
あたりまえですが、海外に行くためにはお金を両替して外貨を手に入れないといけません。お金の持っていき方はいろいろあります。一番簡単なのは両替して現金を手に入れること。次は、トラベラーズチェック(T/C)。そして、クレジットカード。みなさんどれを使っているでしょうか?海外旅行へよく行く人にはいろいろな主義の人がいて、現金派、T/C派、カード派などに分かれます。トラベラーズチェックが便利だとか、お得だとか言われています。私の場合は、カード派です。クレジットカードを使うのが一番便利だと考えています。いつも最低限の現金を空港で両替して、あとはすべてクレジットカードで対応します。両替する現金も本当に最小限だけで、足りなくなったら海外で銀行から引き出すか、クレジットカードのキャッシングを使います。キャッシングを使う場合は、日本ですぐに返さないと利子が付くので得になりませんが、この方法が一番便利だと考えています。短期留学など、長期間海外に行く場合はこの方法がベストとは言えませんので注意してください。ここでは海外のお金(外貨)の仕組みから説明して、お得な換金の方法について考えていきます。
まずはある日の外国為替相場を見てみましょう。下の表は例ですので、現在の価格を表してはいません。現在の為替相場は、三菱東京UFJ銀行のHPなどで見ることができます。
| 通貨名 | TTS | CASH S | TTB | CASH B | |
| 001 | USD (米ドル) | 117.70 | 119.50 | 115.70 | 113.70 |
| 002 | GBP (イギリスポンド) | 208.59 | 216.59 | 200.59 | 192.59 |
| 004 | CAD (カナダドル) | 102.81 | 109.81 | 99.61 | 92.61 |
| 020 | EUR (ユーロ) | 140.70 | 146.70 | 137.70 | 131.70 |
| 062 | HKD (香港ドル) | 15.47 | 17.47 | 14.61 | 12.61 |
| 071 | KRW (韓国ウォン) | 12.32 | 13.62 | 11.92 | 10.62 |
まずは、ここで使われている用語を解説しておきます。
TTS:対顧客電信売り相場。外貨を銀行が顧客に売る値段。現金には適用されない。トラベラーズチェックはこの値段に1%を乗せた値段になる。
TTB:対顧客電信買い相場。外貨を銀行が顧客から買い取る値段。現金には適用されない。
CASH S:現金売り相場。銀行で外貨を手に入れるときは、この値段で交換することになる。
CASH B:現金買い相場。銀行で外貨から日本円に戻すときは、この値段で交換することになる。
このほかに、TTM:銀行間仲値というのがあって、新聞やニュースで見る為替相場はこの値段になっています。
さて、上記に書いてしまいましたが、トラベラーズチェックはTTSの価格で販売され、円に戻すときはTTBの価格で戻すことになります。上記に書いた1%というのは、販売手数料です。買うときにのみ必要で、円に戻すときは必要ありません。上の表で見ての通り、現金にするよりもトラベラーズチェックに交換する方が得ですね。これは、銀行が現金を用意しないで良い分安くなっているわけです。
ここでトラベラーズチェックが良い、としてしまうのは早いです。アメリカではトラベラーズチェックが使えるお店は多いのですが(アメリカは小切手社会なので)、その他の国では大きなお店でしかトラベラーズチェックは使えません。それこそ旅行のスタイルによっては、免税店ぐらいでしか使えない、なんてことにもなりかねません。トラベラーズチェックが使えるようなお店にしかいかないリッチな旅行を考えている人は別として、普通の人がトラベラーズチェックを持っていった場合は、結局現金に戻して使うことになります。これは、現地の銀行などでやってもらうわけです。
この「現金に戻す」のがくせ者なんです。海外で現金に戻すときにもう一度手数料が取られます。価格はTTBですが、これに手数料がかかってしまうわけです。アメリカでは法外な手数料だったことはありませんが、ヨーロッパなどでは手数料がとても高い場合が多くあります。
トラベラーズチェックを現金に戻す場合は、そのチェックを発行した金融機関で戻すのがベストで、それ以外の場合は手数料がかかります。例えば、シティバンクのチェックなら、シティバンクで戻すのが良くて、それ以外の場合は手数料がかかるわけです。もちろん、ヨーロッパでトラベラーズチェックを元に戻す場合でも、銀行によっては手数料が安く済む場合もあります。ただ、その銀行が近くにあるかなど、あまりにケースバイケースで考えないといけない(都市部への旅行か、どの国に行くのかなど)ので、大変です。
トラベラーズチェックを利用して得になるのは、トラベラーズチェックをそのまま利用できる場合のみ、と考えておくと間違いありません。大金を持っていく場合は、安全性を確保するために手数料はあきらめる、と考えましょう。
ここまではトラベラーズチェックについて解説をしてきました。次にクレジットカードについて考えてみましょう。
海外でのクレジットカードの支払いも、最後は日本円で請求されます。この場合の換算レートは、カード会社によって微妙に違うのですが、大きな差はありません。そこで、あるVISA系カードの換算レートについての説明文をみてみましょう。
「海外でのショッピングご利用代金は、各国のVISAセンター/マスターカードセンターから米国の決済センターにデータが到着した時点で、VISAインターナショナル/マスターカードインターナショナルが外貨に交換するレートに、弊社が海外利用に係る事務処理コストとして1.63%をプラスしたレートで日本円に換算されます。」
こんな風に書いてあります。「到着した時点で〜」というのは、買い物をした当日のレートではなく、事務処理をする日のレートで換算しますよ、という意味です。為替相場の変動まで考えて海外旅行をしていては大変ですので、私は気にしません。次に「〜が外貨に交換するレート」というところですが、これはカード会社によるので、はっきりわかりません。しかし、ほとんどの会社がTTSを利用しているようです。これに手数料1.63%がかかるわけですね。手数料は、VISAもマスターカードも1.63%です。JCB1.60%なのですが、あまり海外では使えないのでメリットは多くありません。差もわずかですし。
キャッシングを利用した場合は、この事務手数料は無料になります。そのかわりに、利子がつくわけです。急いで返さないと損になります。
それでは3つの方法に必要な手数料を比較してみましょう。
| 外貨を買うときの手数料 | |
| 現金 | 国・タイミングによる (上例では:米ドル1.5%、英ポンド3.8%、ユーロ4.2%、韓国ウォン10.6%) |
| トラベラーズチェック | 1% |
| クレジットカード | 1.60〜1.63% |
これで一目瞭然です。上の例の場合では、アメリカ・ドルだけが例外となっていますが、基本的には、トラベラーズチェック<クレジットカード<現金、の順番に手数料が高くなります。アメリカドルの現金を手に入れる場合でも、クレジットカードとの手数料の差はわずか0.1%です。他の国の場合は国によって手数料が大きく違いますが、見ていただけるとわかるように、現金にする場合の手数料はとても高いのです。
さらに、現金やトラベラーズチェックの場合、これを円に戻す時はレートが違います。円に戻すときは、外貨を買うときと同じ価格ではありません。損をするようになっています。つまり、現金やトラベラーズチェックは使い切ってしまえばいいのですが、想定外に多く余ってしまった場合は、大変な損をしてしまうことになります。得に購入時の手数料が高い韓国ウォンなどは、この損がバカになりません。
結局、トラベラーズチェックはそのままで使い切るのでなければ利用しない、というのが良いと思います。そのまま全てを使えば、チェックが一番得であるのは間違いありません。現金は必ず必要ですから、最小限だけ持っていく、というのが理想です。あとで円に戻さないでいいように。外国での買い物は、とにかくクレジットカードを使って行う。これが一番簡単でお得な方法だと思います。
では、どのようなクレジットカードを持っていけばいいのでしょうか?おすすめは、VISAとマスターカードの両方を1枚ずつ持っていくことです。実際、どちらかしか使えないということはないので、普通に使う分にはどちらか1枚でも構いません。しかし、キャッシングが必要になった場合は別です。VISAは「PLUS」という国際ATMネットワークに参加していて、マスターカードは「cirrus」というものに参加しています。そのため、VISAカードは「PLUS」のATMでしかキャッシングできませんし、マスターカードは「cirrus」のATMでしかキャッシングできません。国によって、両方あるところ、PLUSが多いところ、cirrusが多いところがあります。私はカナダで、cirrusばかりで困ったことがあります。そのときはVISAしか持っていなかったのです。調べてからいっても良いですが、面倒がないのは両方を持ってしまうことです。私はその後、両方用意しました。